豊富な実例が参考になります発達障害児の指導のでもグループ指導に焦点を当てて扱った書である。
発達障害児の指導というと抽出による個別指導とか、一斉授業においての配慮や支援といったことがよく取り上げられているような気がする。
だが、実際の指導の中では本書に取り上げられているようなグループ指導が多く取り入れられている。個別指導する人手が足りないからとか、一斉授業の中では指導ができないからと言った消極的な理由ではなく、少人数のグループだからこそ指導の効果があるために広く実践されてきているはずだ。そのわりにはグループ指導というはあまり重点的に取り上げられてこなかったような気がする(あくまで個人的な印象です)。
本書は第1章でグループ指導の意味や効果についてまとめている。この章もグループ指導とは何かを考える上で興味深い文章である。
本書の大半を占めるのが第2章の「グループ指導の実際と方法」である。それぞれ認知・言語・運動の発達段階に応じた多様な指導内容が列挙されており、実際に指導を組み立てる上で参考になるものである。発達段階としては6歳程度までのものを取り上げているが、それ以上の年齢の子どもたちの指導にも内容の一部を変えたり、難易度を上げたりすれば十分に適用できるものも多いように思えた。
難しい内容を平易に語る本生態学の歴史を体系的にまとめた本は少ない。前書きによれば、世界でも20冊に満たないそうである。おそらく生態学史というのは、意外に見落とされてきた研究分野なのだろう。要素還元主義の科学からはみ出した「自然史」の歩みが、生態学の誕生に結びついたという18~19世紀の流れは、これまでの科学史であまり語られなかった部分。この点は訳者の解説で強調されている。難しい内容を平易に噛みくだいた訳文に加えて、注釈や索引までも楽しめる本。